仙台X-TECHイノベーションアワード2025 にて2年連続の最優秀賞を受賞!
2025年2月28日(金)、仙台市が主催する「仙台X-TECHイノベーションアワード2025」において、舞台ファームチームが最優秀賞を獲得しました。
チームが手掛けた「世界初!レタス生育管理AI化プロジェクト」は、植物工場におけるレタス生産をAI技術で革新的に最適化する取り組みとして高く評価いただきました。
仙台X-TECHイノベーションアワードとは?
仙台X-TECHイノベーションアワードは、仙台市が主催する、テクノロジーを活用した新たな価値創造を目指すプロジェクトを表彰するイベントです。
「X-TECH」とは、“異分野(Cross)”と“技術(Technology)”の融合を意味し、AI・IoT・ビッグデータ・ノーコードなどの先端技術を社会課題の解決にどう応用できるかを競います。
このアワードでは、大学・企業・行政・個人など多様なプレイヤーが共創し、仙台から全国、そして世界へ発信できるイノベーションの創出を目指しています。
前回の取り組みを超える、チームでの挑戦


前年のアワードでは、未来戦略部の吉永がノーコードで開発した生育管理アプリを発表し、個人部門で最優秀賞を受賞しました。
今回は、企業・大学・メディア・スタートアップが連携するチームプロジェクトとして参画。より高度な技術開発に挑み、最優秀賞を手にしました。
開発されたAI技術
本プロジェクトの中核技術は以下の2つ
1. 画像解析AI
収穫時のレタスを真正面・真上の2方向から撮影し、AIモデルを用いて重量を推測する仕組みを構築しました。従来は手作業で計測していたのに対し、大量のデータをもとに効率的で正確な重量予測が可能になりました。
2. 環境データ分析
温度・湿度・光量(PAR)などのデータをXGBoostを用いた機械学習モデルで解析し、生育パターンを特定しました。「この環境ならレタスが大きく育つ」といった最適条件をAIが提案できるようになりました。例えば、「日中の平均温度を22℃~27.5℃に保つ」といった具体的な改善策を示せるようになり、現在も精度向上のための試験が進行中です。

アワードではクロストークも

本アワードでは、成果発表だけでなく、PBL受け入れ企業のクロストークも行われ、舞台ファームの針生取締役が登壇しました。今回の生育管理システムが企業の生産管理に役立つだけでなく、世界に先駆けた技術として広がる可能性があることが強調されました。
PBL(プロジェクトベースドラーニング)とは、実社会の課題を解決するプロジェクトに取り組みながら学習を進める教育手法です。今回のアワードでは企業と大学が連携して実際の課題に挑戦する形が採用されました。理論だけでなく実践的なスキルを学ぶことができ、チームワークを通じて企業や他の専門家と協力しながら、新たな価値を創出することができました。
今後の展望
舞台ファームチームは、開発したAI技術を生産管理ダッシュボードに統合し、生育状況や重量予測をリアルタイムで可視化するシステムの構築を目指しています。AIが最適な光量・温度・湿度を提案し、生育状況が基準値を下回った場合には自動で改善策を提示できる仕組みを確立する予定です。
現在はPoC(概念実証)のフェーズであり、実際の環境でデータを収集しながらAIの精度向上を進めています。このようなAIを活用した生育管理技術は世界でもまだ例が少なく、日本・東北仙台から、世界に先駆けて農業のAI化を実現することを目指し、今後も技術開発を進めていきます。
関連情報:仙台X-TECHイノベーションアワード2025の詳細については、公式ページをご覧ください。