【吉永研究室 vol.2】「土つきレタスを長持ちさせる方法を研究」

みなさんこんにちは!舞台ファームの研究担当、吉永です。
今回は、全根つきレタサー(根つきレタス好き)必見!
根つきレタス、コップにどれくらい水を入れたらいいの?問題」を、実際に検証してみました!

根つきレタスはお家で育てながら楽しむレタス

私たち舞台ファームのレタスの特徴のひとつは、「土がついたまま」でお届けしていること。
そのため、ご自宅でもコップに入れて育てながら、必要なときにちぎって食べる、まるで“生きたレタス”との暮らしを楽しめる商品になっています。
コップに水を入れておくことで、長持ちするのはもちろん、いつでも新鮮なシャキシャキ感を味わえるのが魅力です。


ここでひとつの疑問が浮かびます。
「結局、水ってどのくらい入れるのがベストなの?」
実はこれ、けっこう重要なポイント。水を入れすぎると根がうまく呼吸できずに、鮮度が落ちやすくなることも。逆に、水が少なすぎるとすぐにしおれてしまう…。
つまり、“ちょうどいい水の量”を見つけるのが、長持ちのカギなんです!

というわけで今回は、
水の量を変えた4パターンのコップで根つきレタスを育てて、どれが最も長持ちするのかをじっくり観察してみました!

実験の概要


今回、水の量によって鮮度状態に違いが出るか検証するために用意した条件は以下の4パターン

<水やり条件>
①水なし
②土の下から1cmまで水を入れる
③土の下から3mまで水を入れる
④土の下から6mまで水を入れる

日差しが適度に入るリビングにて、4つの条件をそれぞれ保ちつつどんな変化が起きるか観察を始めました。

<前提条件>

場所   :日差しが適度に入るリビングの窓際近く
温度   :15~23℃
湿度   :35~50%
水やり  :毎日朝と夕の2回、4つの条件に沿って水やり
日数   :収穫後1日冷蔵庫に保管し、2日目から自宅で観察を開始(観察開始日を1日目とする)
終了条件 :10日目に観察を終了

【観察4日目】 水なしレタスに変化が、、、

さすがは土つきレタス。観察3日目までは、どの条件でもほとんど変化が見られませんでした。しっかり元気なままで、順調な様子。
ところが――4日目に入り、水なしの条件だけに変化が…!

4日目の水3cm条件と水なし条件を比較。水なしだと外の葉っぱが下に下がってきた。

水を3cm入れたレタスと水なしのレタスを比べてみると、水なしの方は外側の葉が少しずつ下向きに広がってきていたのです。
実際に葉を触ってみると、水を与えているものと比べて、やや柔らかく、しなっとしている感じ。水分が不足すると、葉のハリが失われてしまい、その重みに耐えきれずに葉が横に広がっていく――そんな変化が、4日目にして現れ始めました。

【観察5日目】 新たな変化を発見

観察5日目の朝、レタスの様子をチェックしてみると――水を入れていなかったレタスが、前日よりさらに元気をなくしているのがわかりました。葉のハリがなく、しんなりと力が抜けたような状態です。

このまま実験を続けても、ここからの回復は難しそうだと判断し、このタイミングで水を加えることにしました

すると驚くことに、たった3時間後にはレタスが復活!
重みに耐えられず下を向いていた葉が、ぐんぐんと上を向き始めたのです。

今回の実験を通して改めて実感したのは、やっぱり根っこがついている「生きたレタス」だからこその回復力
根が水を吸うことで、たとえ一時的にしおれていても、しっかりと元気を取り戻す姿に、植物の生命力を感じさせられました。

【観察8日目】 葉っぱの根元の枯れを観察

観察終了日の8日目。全体の見た目には大きな変化はなく、「まだまだ食べられそう!」という印象でした。
ただ、よく見てみると――どの条件でも、葉の根元にある外側の小さな葉が枯れ始めているのが確認できました。

この部分は「老化葉(ろうかよう)」と呼ばれるもので、レタスの成長のしくみ上、どうしても避けられないものです。というのも、レタスは中心から新しい葉をどんどん展開していくため、外側の葉は時間とともに古くなり、劣化が進んでいくんですね。

つまり、どんな条件でも外側の下の葉から傷んでいくのは自然な流れ。とはいえ、内側の葉はまだしっかりしており、問題はなさそうでした。

【観察10日目】 条件によって違う変化を観察

観察最終日の10日目、どの条件でも8日目以降は見た目に大きな変化は見られませんでした。
ただ、葉の内側までチェックしてみたところ、水を6cmまで入れていたケースのみ、中心部に枯れが出始めていたんです。

これは、水面が常に葉の近くにあることで、レタスの内側が高湿度な状態になりすぎたのが原因だと考えられます。外からはわかりにくくても、中の環境がジワジワ悪化していたんですね。

まとめ|「根つきレタス、コップにどれくらい水入れたら良いのか問題」検証の結果

今回、根つきレタスを使って水の量を変えた4パターンの条件で10日間育ててみたことで、いろいろな発見がありました。

・鮮度が落ちてくると、葉が横に広がってしんなりする
・水をあげずにしおれたレタスも、水を与えるとたった3時間で復活
・コップの水は、約半日で1cmずつ減っていく
・傷み始めるのは、外側の古い葉から
・水が多すぎると、内側の葉が蒸れて傷みやすくなる などなど…

今回の実験を通して、「根つきレタスって、コップにどれくらい水を入れたらいいの?」という疑問に、ひとつの答えが見えてきました。
それは、土の下から3cmくらい、水が半分くらいまで浸かる程度がちょうどいい、ということです。理由はシンプルで、水が多すぎると葉の内側が傷みやすくなり、逆に少なすぎると半日で1cmくらい水が減ってしまうので、こまめな水の補充が必要になるからです。

ちなみに、この実験は冬の環境で行ったものなので、季節やお部屋の環境によって多少変わる可能性があります。あくまで参考としてお試しください。
もし「こんな方法で長持ちしたよ!」という工夫があれば、ぜひシェアしてもらえると嬉しいです!

とはいえ、やっぱりレタスは新鮮さが命。できるだけ早めに、美味しく食べていただくのがいちばんです。保存に気を取られすぎず、シャキッとしたうちにどうぞ召し上がってくださいね!

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