【イベントレポート】「Rocal Cross Talk〜マーケティングで農業を変える!〜」を実施しました

舞台ファーム広報・PR担当の西古(さいこ)です!先日開催された農業 × マーケティングのイベント「Rocal Cross Talk」のレポートを投稿となります。

2023年7月8日(土)、日本各地でローカルビジネスのマーケティング支援を行なっておられる、HONE代表の桜井さんと株式会社Rocal代表の北風さんの2名にお越しいただき、マーケティング×農業の課題解決型イベントを開催しました。

東北を中心に若手農家や事業会社マーケターなど約15名にご参加いただきました。舞台ファームからは川淵営業本部長、未来戦略部の豊田の2名が登壇しました。

「Rocal Cross Talk」とは

株式会社Rocalが「東北にマーケティングの文化を根付かせる」という目的のもと身近にマーケティングを知ってもらうためのマーケティングイベント。コーヒーやビールなど“飲み物片手に”マーケティングを気軽に感じて事業に活かしていただきたいという想いで開催。今後、東北6県の各地で展開予定。

私はイチ参加者として勉強させていただきましたので、本記事では備忘録的にイベント内容や学んだことを簡単に書こうと思います。

舞台インターンに続き、お題は「つみたてサラダ」の販促

つみたてサラダは舞台ファームが生産、販売する『新しい野菜』としてユニークな特徴を持つレタス。しかし、認知や訴求が思うように拡がらず、私たちPRチームも日々頭を抱えています。。。猫の手も借りたい...!

ということで、今回は猫どころか"マーケの虎たち"にお越しいただきました!

◎学生向けイベント「舞台インターン」の様子はこちら↓
https://butai-ura.com/article/2548

イベント登壇者

背景:マーケティングに取り組む中で抱えていた課題

イベント参加前に、日頃私たちが業務の中で感じていた課題には以下のようなものがありました。

●少なすぎるユーザーとの接点
私たち生産者は、お客様の声を直接いただく機会が非常に限られてしまいます。スーパーマーケットなど小売店を通して販売しているためです。

商品開発を行なう上で消費者の動向を掴むことは最も大切なので、弊社では商品開発時に必ず社員や社員の家族にアンケートをとる機会を設けています。

広報部門が設置されてからはSNSで毎日エゴサーチを行っていますが、いずれにしても十分とは言えません。

●ユーザーの心の声を捉えきれていない
つみたてサラダは、斬新な価値をもつ「新しい野菜」「土付き・根付きの野菜」「普通のレタスより長持ちする」「環境配慮された植物工場産」など、伝えたいメッセージはたくさんあります。

しかし店頭や広告、SNSなどでユーザーが受け取れる情報量には限りがあります。「食べてみたい!また食べたい!」を想起してもらうためにも、ユーザーの心の声=インサイトを捉えたいと考えていました。

●生産者のエゴが強い情報発信になりがち
「マーケあるある」ではありますが、伝えたいコトが先行して、消費者が本当に求めるベネフィットを示せていないように感じていました。

また、セールスが日頃商談している小売・中食・外食の担当者は商品を選びの基準が違います。社内会議でもターゲットを混同した議論がしばしば起こっていました。

舞台ファームで社員一同、愛を込めて育てている「つみたてサラダ」
その愛が大きすぎる故、つい私たちの伝えたいことばかり発信してしまっているのではないか?
情報発信に"バランス感覚のなさ"を感じていた

◎イベントの様子

イベント当日の様子
@舞台ファームインテリジェンス・ラボ(仙台市内)
生野菜のマーケティングは真っ白なキャンバス

人参やきゅうり、キャベツのCMや広告を目にしたことがあるでしょうか...?

野菜ジュースや加工品では多く見られますが、生鮮野菜のプロモーションはほとんど目にすることがありません。

まず3C分析から「バリュープロポジション」を探ります。

商品の「バリュープロポジション」はどこなのか?

「バリュープロポジション」とは自社が提供できる価値と顧客が望んでいる価値に共通し、かつ競合他社が提供できないポイント。

言い換えるとその商品の勝ち筋。イベント参加者にも一緒考えていただきました。

3C分析における「バリュープロポジション」
イベント資料より
まずは市販のレタスとの食べ比べ◎
参加者も1ユーザーとしてレタスを体験いただきました

●私達の考える「つみたてサラダ」が持つ価値

「つみたてサラダ」の価値は「土付き・根付きレタス」だから鮮度が長持ちすること、また通常の工場レタスより大きいものが作れることや独自の製法で苦味が少ないレタスなどの上げられます。

また、食べるだけじゃなく飾って楽しいなどの情緒的価値もあげられました。

●ユーザーが考えるレタスの価値

事前に取得した消費者アンケートでは、レタスを選ぶ際に「鮮度・価格・量」を見ていること分かりました。

●ユーザーが考える「つみたてサラダ」の価値って?

イベントに参加いただいた皆さんにもユーザー目線で参加いただき、「つみたてサラダ」が真に伝えるべき価値はどこなのか?を探ります。

消費者アンケートでも多かった「鮮度(長持ち)・量・コスパ」などはつみたてサラダの強みと合致している。

通常のリーフ系レタスよりも優れているので、どうやらバリュープロポジションに当てはまりそう。かも。

若手農家や地方創生ビジネスに携わる方にご参加いただき
積極的なコメント飛び交いました

結論:直感に頼るとズレる。だから聞く。

イベントを通して学んだことはマーケティングで仮説や直感を信じすぎないこと。

それなりにマーケの実務経験もあった西古ですが、仮説を元に組み立てたアイディアやコピーを見返すとユーザーに寄り添っていないものがありました。

マーケティングに携わる人からすると当たり前すぎる事ですが、ヒアリングや顧客にアプローチし辛い環境でつい経験や直感を頼ってしまっていたことを深く反省しました。。。

●持ち帰ったもの (西古メモより)

・ユーザーは店頭で圧倒的に鮮度を求めている
・鮮度の判断基準はシチュエーションによって異なる(店頭 / 食べるとき / 保管するとき)
・つみたてサラダの「新鮮・長持ち」という強みうまく訴求できれば「勝ち筋」になる

→ネクストアクション:鮮度の定義を明確にし、顧客のフェーズ毎に訴求メッセージを検討

最後に...今回の「Rocal Cross Talk」では、マーケティングを改めて体系的に勉強できる機会となりました。

また、日頃からマーケティングに携わるイベント参加者からの鋭い観察眼でご意見をいただき、私たちにとって大変貴重な機会となりました。未来戦略部としてもネクストアクションが決まったので、今後の活動に活かしていき成果で報告できればと!

改めて桜井さん、北風さん、イベント参加者の皆様、貴重なお時間をありがとうございました!

「Rocal Cross Talk」、今後も東北のどこかで開催されるとのことですので、気になる方はぜひ追いかけてみて下さい。

舞台ファームは今後も農業分野で挑戦する多くの事業者と共に、未来を創るイベントを企画していきますので、今後ともご注目下さい!

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