福島で実証!「にじのきらめき」がもたらす収量アップと安定生産

高温に強く、多収穫!「にじのきらめき」が変える、私たちの米作り

近年、地球温暖化の影響で、日本の農業は大きな試練を迎えています。特に、米作りは高温による品質低下や、異常気象による収量減少に悩まされています。

そんな中、注目を集めているのが、「にじのきらめき」という新しいお米です。この品種は、高温耐性、多収量、良食味など、多くの優れた特徴を持っています。

今回は、実際に「にじのきらめき」を作付けしている福島舞台ファームの畠山 瑛児(はたけやま えいじ)さんに、その特徴や栽培のポイントについて詳しくお話を伺いました。

「にじのきらめき」の特徴とは?

Q:まずは「にじのきらめき」の特徴について教えてください!

畠山: 「にじのきらめき」は、何といっても高温耐性が魅力的な品種と言われています。今年は昨年と同様に、福島県内は非常に暑い夏でしたが、この品種はシラタの発生が比較的少なかったように思います。農研機構のデータでもその特性が示されています。実際、浪江町周辺では他の品種で一部2等米となった農家も聞かれた中、「にじのきらめき」は弊社と弊社の関連農家を含め、全量が1等米でした。この高温耐性が品質に大きく貢献していると考えています。

収量の多さ:高収益を実現

Q: 「にじのきらめき」と言えば、多収穫米(たしゅうかくまい)として評判ですが、実際のところはどうですか?

畠山: 弊社が営農する福島県浪江町内では、1反歩あたり平均10俵以上収穫できるほど多収穫な品種です。同様に茨城県や新潟県、群馬県や長野県でも10俵以上の収量があったとの報告を聞いています。収量の安定性が、農家にとっては大きな魅力ですね。

倒伏耐性も高い!

Q: さらに「にじのきらめき」は倒伏耐性も高いと聞きました!

畠山: そうなんです。今年は8月に大雨が降り、弊社で作付した他の品種「つきあかり」が全面倒伏してしまう中、「にじのきらめき」は部分的な軽度の倒伏に留まりました。稲の草丈が短く、穂が長いことがその理由だと思われます。倒伏が少なかった分、収穫作業の効率が格段に良かったですね!

R6年:「つきあかり」は全面倒伏してしまった
R6年の同エリア:「にじのきらめき」の稲刈りの様子

栽培におけるデメリットや注意点

Q: ここまでは「にじのきらめき」の良い点ばかりが聞こえてきますが、逆にデメリットや栽培における注意点なども教えて下さい。

畠山: 注意点はいくつかあります。まず、他品種と比べて施肥量が多く必要になること。

「にじのきらめき」は初期生育が旺盛で分けつ数が多く確保できるため、その後、幼穂形成期に入る6月末頃に葉色が落ちることがあります。

そのため、弊社の圃場では元肥として窒素分を8〜10kg(1反歩あたり)、また、追肥として2〜4kgを散布しました。(にじのきらめきの作付は、)今年で2年目なので、追肥のタイミングは適期を逃さないように作業を行いました。

ただ、倒伏耐性が高い特徴から、追肥量とタイミングをしっかり見きわめれば、確実に収量アップを見込めるので、弊社ではそこまでのデメリットとは考えていません。

良食味:コシヒカリにも匹敵との評価


Q: ありがとうございます!「にじのきらめき」を栽培するメリット・デメリットがよく理解できました!ところで・・・最も重要な"味"の方はどうなんでしょうか?!

畠山: 「にじのきらめき」は良食味であることも大きな強みの品種です!農研機構の検査でもその評価が裏付けられています。「にじのきらめき」は、コシヒカリと同等か、それ以上の良食味と言われており、実際、弊社の社員全員ににじのきらめきの新米を配布したのですが、非常に好評でした!

Q: なるほど!私も「にじのきらめき」を食べてみたくなりました!


栽培のご相談や種籾の購入をご検討の方へ

高温耐性・多収穫・良食味という三拍子揃った「にじのきらめき」。

地域連携で広がる可能性

Q: 農家同士の連携も進んでいると聞きましたが?

畠山: そうですね、弊社の親会社である舞台ファームの提携先である宮城県美里町や茨城県境町の農家と情報を共有したり、栽培技術を学び合う場を設けています。舞台ファームをプラットフォームとし、地元密着型だけでなく広域的な連携もできています。「にじのきらめき」も含め、農業の新たな可能性をさらに広げる動きになっていると感じます。

Q.新しい農業のプラットフォームで次世代の生産が始まっているのですね!「にじのきらめき」についても詳しく教えていただきありがとうございました!


連携農家との勉強会の様子
@茨城県境町

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